本文の最後に書きますが、染みは付いた時点で直ぐにプロの染み抜き専門の業者やクリーニング屋さんに持って行った方が良いと思います。
この記事は、ある意味失敗例です。自分で何とかしようと思うと失敗することもあるので注意してください。
また、この記事を読んで真似をしたけど失敗した場合に、責任は持てませんのでご注意ください。
先日、買ったばかりの長座布団に万年筆のインクをこぼしてしまいました。おろし立ての初日でした。かなりショックです。
しかも、インクをこぼしたことに気づいたのは、こぼした翌日でした。
唯一の救いは、染みがカバーだけに付いただけで、座布団本体には付いていないことでした。
(というか、染みが移っていたらショックが大きいので、ガッツリとは確認していません、チラ見した程度なので、実は染みが移っているかもしれません。。。)
染みなんて簡単に落とせるだろうと思い、ネットで調べたところ、万年筆のインクは乾ききってしまうと家庭で染み抜きするのは困難ですという記事がチラホラとありましたが、ふーんそうなんだと軽い気持ちでいたのが失敗の原因でした。
最近の万年筆のインクは多様化し、色々な素材でつくられているのですが、古いものは概ね酸性らしいです。
私の使っているインクは、かなーり昔に買ったものなのできっと酸性なんだろうなと思い、色々なホームページの記事を参考に頑張ってみました。
まず、染みの具合ですが。大きく2カ所です。
一つ目の表側です。がっつりと染みがついています。そして飛散しています。
その裏側を見ると。かなりはっきりと分かりますね。
そして、もう一カ所の表側がこちらです。
ちょっとピンボケしていますが、こちらもガッツリと染みが付いています。
その裏側です。
染みの具合が分かったところで、それでは早速染み抜きをしていきましょう。
まず初めに、下に染みが移らないように要らないタオルを敷きます。
さらに、キッチンペーパーを敷きます。
これで、下準備は完了です。
最初に使う道具は、意外な事に手洗い用のアルコールジェルです。昨今、薬屋に行けば必ず手に入ると思います。
ジェルタイプというのがポイントのようです。
種類はいくつかあったのですが、なんとなく高濃度なものを選択してみました。
実際に染みの部分にアルコールジェルを付けます。
想像していたよりもかなり水っぽいです。ジェルというぐらいだからもっと粘着性のあるものかと思っていました。
そして、使い古して捨てる予定だった歯ブラシで、染みの箇所をトントンとたたきます。
叩くのがポイントです。けして擦ってはいけません。染みが広がってしまいます。
たたき続けること20分。どれどれ、染みはキッチンペーパーに移っているかな?
おー、すごい。移ってます。それにしても腕がしんどいです。
これを2セット繰り返しました。
そして、たたき続けること30分ぐらいでしょうか。だいぶ下移りの濃さが薄くなってきました。
腕がもう限界です。
そして、軽く水ですすいでちょっと乾かして、染みの具合を見たところ、確かにだいぶ染みが薄くなっています。こちらは、表側です。
ここでは、水で洗い流す感じで。決して擦りすすぎはしないように。染みが広がってしまうので。
そして、裏側がこちら。うん、だいぶ薄くなっていますね。
そして、染み抜きのポイントとしては、これをもう下移りしなくなるまで繰り返すそうです。
ふー、もう一カ所あるのでしんどいなぁと思いながら。トントン、トントンと。
これ以上、染みが抜けなくなったら次の工程に移ります。
続いての道具は、キッチン洗剤です。近所の薬局にはあまり種類が多くなくて、CMで見たことがあるものを選びました。
使って見て分かったのですが。この洗剤。青いんですよね、大丈夫かな?
とりあえず、これも最初の工程と同じように染みの部分に付けて、歯ブラシでトントン。
最後の仕上げです。これはどのホームページにも載っていました。
困ったときの「重曹」です。
しかも、調べてみると。どうやら洗剤と重曹を1:2の割合で混ぜて作る「重曹ペースト」というのが効き目があるらしいです。
こんな感じです。
これを、染みの部分に塗布して。しばらく時間をおきます。
私は、途中で寝てしまって。。。気がついたら朝でした。
本来は、この後水ですすいで、クエン酸を使わないと白残りしてしまうということらしいのですが、クエン酸買うの忘れてしまったのでそのまま洗濯機で水洗いしました。
そして、乾かして見たところ。。。こちらは表側ですね。だいぶ染みが分からなくなってきていますがまだ気になる感じです。
裏側を見ると、うーん。まだ結構目立ちますね。でも、これが自分に出来る限界かな。。。
もう一カ所の方です。表側ですが、こちらも最初に比べればだいぶ薄くなっていますけど、まだまだ気になりますね。
裏側は、やはり目立ちますね。
自分。精一杯頑張りましたよ。でも、もう腕も限界です。
本来は、さらに最初の手順から繰り返すらしいのですが、もうちょっと無理だなと思いようやくクリーニング屋さんにお願いすることにしました。
染みが付いてから一週間も経ってしまったので、ちょっと期待薄でしたが。
クリーニング屋さんも、ちょっと時間が経ちすぎてるので、綺麗に落とすのは難しいと思いますよと言うことだったのですが、一縷の望みに託しました。
やはり時間がかかるようで、10日ぐらいかかりました。
親切にも染みの箇所を分かりやすく仮縫いで囲んでくれました。
こちらが、一つ目の染みの表側です。
うーん、やはりうっすらとは染みが気になりますね。プロでも完全に消し去るのは難しいようです。これ以上やると、生地を傷めてしまうのと、他の部分の染色にも影響が出てしまうのでここが限界らしいです。
こちらが裏側です。
あー、目立つなぁ。。。でも裏側だし。気にならないかな。と、自分に言い聞かせます。
そして、もう一カ所の表側。
一カ所目と同じく、だいぶうっすらとなりましたが、気になりますね。
裏側は、やはり目立ちます。
プロでも完全に染みを消し去るのは厳しいみたいです。
もっと早く持ってきて欲しかったということだったので、次回からは早めに持って行こうと思った今日この頃です。
ちなみに、この記事を読んでいる方は、座布団カバーぐらいそんなに気にしなくても良いじゃんと思われているかもしれません。
この、座布団カバー。長座布団のカバーで特注なので、○千円もするのです。。。
ということで、染みは早いうちにクリーニング屋さんもしくは、染み抜きの専門業者に依頼した方が良いです。