わたくし。生まれも育ちも葛飾柴又です。
有名な台詞ですね。
4ヶ月ぐらいかかったと思いますが、映画 男はつらいよを全50話視聴しました。
元々テレビで放送していたのが、最終回で寅さんがハブに噛まれて死んでしまうというはっちゃけた最後に、たくさんの抗議が寄せられたそうです。
身の危険を感じて作ったのが、映画 男はつらいよということらしいです。(でも、テレビ版の20年後に映画版をつくったので、結構間が開いているのですね。)
1話目は、ものすごいべらんめぇ調の寅さん。そして、大切な妹のさくらに平手打ち。なにより、ネクタイをして千鳥格子のジャケットとイメージの寅さんとはすこし違いましたが、面白いのに変わりはありませんでした。
そして、記念すべき1話目のマドンナ役は寅さんの幼なじみ役、坪内冬子を演じる新派を代表する女優の光本幸子さん。美しいです。新珠三千代さん派の私の心を奪ってしまいました。
あと、妹のさくら役の倍賞千恵子さんも、美しいですね。
2話目以降は、まー感想は省略しますが、基本的に面白いですね。(たまに微妙な回もありましたが。)
そして、寅さんはマドンナにフラレ続けるというイメージだったのですが、違いました。
42話以降の何話かで、甥の満男(中の人は吉岡秀隆さん)が言う台詞で、おじさんは相手が好意を持つと逃げてしまうんだよという事からも分かるとおり、全てが全てフラレるわけではないのです。代表的なのは、いしだあゆみさんや、竹下景子さんなど。他にもいますけど。
事前に少しあらすじを読んでしまったのですが、42話ぐらいから渥美清さんの体調が優れなく、大立ち回りなど出来ないということもあり、少しずつ主軸が甥の満男にうつっていきます。そこは少し残念でした。
そして、渥美清さんが出演する最後の48話、寅次郎紅の花ではしゃべるのもとても苦しそうでした。
俳優渥美清さんの最後の台詞、「皆様、本当にご苦労様でした。」は胸を打つものがあります。
実は、48話目を見る前にちょっと葛飾柴又に行ってみようと思い、数年ぶりに行ってみました。
前回同様、総武線小岩駅を降り、東に進み柴又街道を北に。途中、コンビニでスイーツを食べ。。。ハッと気づきました。あ、お団子食べる予定だったのに甘い物食べちゃったよと。
久々に見た帝釈天参道は、とても短く感じ、そして帝釈天の門も少し小さく感じました。映画ではとても長い参道を通ると、大きな門があるというイメージでしたが。。。
そして、柴又駅で寅さんと見送るさくらの銅像を鑑賞して帰りました。
脱線してしまいましたが、話を戻すと。渥美さんが亡くなった翌年に封を切られた49話は25話の寅次郎ハイビスカスの花のリマスターという事でした。若干追加の映像を使ってたり、回想のような形も取っているのですが、ほぼ25話の再放送といった感じ。ところが、やはり見入ってしまいますね。面白かったです。なにより、主題歌の男はつらいよを歌う八代亜紀さんが、とても良かったです。
そして、2019年に公開された男はつらいよシリーズ全50話の最後を飾る「おかえり寅さん」。始まりに度肝を抜かれました。あれ?主人公を変えて新シリーズが始まるのか?と思ってしまいました。
おいちゃん、おばちゃん、御前様は既に亡くなったという現実とシンクロした話になっていましたが、寅さんの生死については最後までふれませんでした。
喜劇チックな始まりから、終盤の締め方がとてもうまく出来ていると思いました。
素晴らしい作品だと思います。年齢などを問わず、全ての人に見てもらいたい作品です。
そして最後に、寅さんをはじめ、おいちゃん、おばちゃん、御前様、タコ社長、とても素晴らしい演技で笑いや涙を提供してくれた皆様のご冥福を心からお祈りいたします。