★★★★★
とても良い作品に巡り会えました。この作者は本当に人を描くのがうまいと思います。
日に日に記憶を失っていく恐怖、大切な人を忘れてしまうということがどれほど怖いことなのか。シリアスになりすぎずにうまくえがけています。
最後はココロをチクリと刺すような悲しみです。ちまたで流行っているような、ほら、こんな悲しいことが起きたんだぞ、泣くだろ?みたいなお仕着せの悲しみではなく、じんわりとくる悲しみ。うまいです。
久々にココロに残り続ける作品を読んだ気がします。これは読むべしです。
どうやら渡辺謙と樋口可南子による映画化もされているみたいで見てみたい気もします。
誰にでも訪れる可能性の高い病、怖いです。